エミッタ接地増幅回路-2 バイアス電圧

バイアス電圧
とにかくそうやってコレクタからエミッタへの電流の流れをベース電位でコントロールするにはベースに適正な電圧をかけなければいけません。それがバイアス電圧です。入力された信号はカップリングコンデンサを通りますから、直流成分はありません。

=はみ出し知識=
電流は交流成分と直流成分に分けることができるということを感性で理解して下さい。コンデンサを直列に入れれば直流成分はカットされて交流だけになります、十分大きなコンデンサを信号に対してアースにバイパスするように入れれば交流成分はそっちへ流れてしまって直流成分だけが先へ流れていきます。=はみ出し終わり=

直流成分のない信号は0vを中心にして上がったり下がったりしているはずです(回路図的には右に行ったり左に行ったり)。ところでトランジスタのコレクタにはプラスの電圧がかかっており、エミッタは接地(アース)されていてます。そこでベースが低いところでプラスになったりマイナスになったりしていても十分にコレクタとエミッタ間の電流を制御することはできません、そもそもベースがマイナスではエミッタ方向にもコレクタ方向にも電流が流れようがない。それである程度エミッタに対してベースの電圧を浮かせてやらないとコレクタエミッタ間の電流をコントロールできないわけです、そこに必要になるのがベースのバイアス電圧です。これでバイアスが感性で理解できたでしょうか。

バイアス電圧

 

じゃどれくらいのバイアスにすればよいかは、おそらくアンプづくりのみそではないかと思いますが、本を読んでもよくわからないので、自分で勝手に考えてそれなりに自分の法則を作りましたので、これから説明しますね。とにかくこのバイアスはトランジスタの増幅率と密接に関係しているので、増幅率まで説明してからまたバイアスの説明をします。

 

院長室へ戻る   次はエミッタ接地増幅回路-3 エミッタ抵抗と0.6vの怪